宮屋敷忠信の食に関する季節の話題

宮屋敷忠信

管理栄養士の宮屋敷忠信先生が旬の材料を使った料理と季節のお話を毎月紹介しています。

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今月の話題【第94回】(平成29年5月号)

今年も早いもので、5月突入です。5月といえば子どもの日、「端午の節句」ですね。 節供とも書きますが、そもそも節句とは何か?何回あるのか?なんて考えたことはありますか? 日本文化は中国から入ってきたものが多いですが、陰陽五行説なんて聞いたことはあるでしょうか? 難しい話は避けますが、その中で縁起が良いとされている数字が奇数=陽数で、偶数=陰数になります。 奇数(陽数)が重なるときが「節句(節供)」にあたり、1月から9月の間で5回の節供が存在しています。 一般的に知られているのは3月3日の桃の節句、5月5日の端午の節句、7月7日の七夕ですが、 奇数の中で最高位に位置する「9」が重なる9月9日は「重陽の節句」呼ばれます。 また、1月1日は元旦ということで別扱いになるため、1月の節供は、1月7日の「人日」とし、5節供に入れています。 しかし、奇数が重なると偶数(陰)になるため、神様に季節のものお供えし、皆で分かち合い、邪気を払う節目の行事として根付いたようです。 ちなみに5月5日は、菖蒲湯に浸かったり、柏餅を食べたりしますね。(柏の葉は新芽が出ないと古い葉が落ちない=途絶えない)

今月のメニュー

ふきのお浸し

ふきのお浸し

レシピ・作り方

材料

材料

【材料:3人分】
 
ふき 6本
120g
油揚げ
25g
鰹節
1.5g
白だし
30g
150g
 
 
食塩(板ずり用)
適量

今回は今が旬の「ふき」を扱ってみたいと思います。

5月前後に旬を迎えますので、この時期の季節感を出す食材に向いています。

  • 手順11
  • 手順1
下処理します。
板ずりと呼ばれる作業になりますが、ふきを鍋に入るくらいの長さにカットし、まな板の上に多めの塩をふり、転がします。 表面が少し剥がれたりします。
  • 手順22
  • 手順2
ふきがしっかり浸る程のお湯を沸かし、3分程度茹でたら氷水に取ります。
  • 手順33
  • 手順3
  • 手順44
しっかり冷えたところで、包丁で皮と筋を剥き、4cm長さにカットします。
油揚げに熱湯をかけ、油抜きし1cm幅の短冊切りにしておきます。
  • 手順55
  • 手順66
  • 手順77
白だしと分量の水を合わせ、沸騰したらふきを入れて3分程煮ます。
火を止める直前に、カットした油揚げを加え、さっと混ぜたら、鍋ごと氷水で一気に冷やします。ここで味も染みます。)
盛り付けたところへ鰹節を散らして出来上がりです。
お浸しといっても、煮汁ごと自然に冷ますもの、さっと湯通ししたものを冷たい調味液に浸すものなど様々ですが、今回は煮汁ごと冷やしました。