管理栄養士の宮屋敷忠信先生が旬の材料を使った料理と季節のお話を毎月紹介しています。
梅雨らしい天候が続いたと思えば、うだるような暑さ。局地的な豪雨や台風の発生。
本当にどうしてしまったのかと心配になる気候ですよね。私が幼いころに感じていた「夏」とは明らかに違う「夏」になってしまった気がします。
さて、そんな暑い夏のこの時期になりますと、店頭に並ぶのが色とりどりのカラフルな野菜達。そんな野菜の中から、今回はナスを取り上げてみたいと思います。
「ナス」というと、「濃い紫の野菜」を連想する方がほとんどで、実際、店頭でよく見かけるのも、紫色のナスだと思います。しかし、最近では白いナスや緑色、ゼブラ模様のナスなど、種類も豊富です。旬は6月~9月頃で、秋近くに採れるナスは「秋ナス」と呼ばれ、非常に美味しくなるといわれています。
水分が多く(90%以上)で、ビタミン類はあまり含まれていませんが、特徴的な紫色の皮に含まれる成分が「ナスニン」というアントシアニン系の色素で、ポリフェノールの一種になります。アントシアニンは活性酸素の働きを抑制し、ガン予防や血管をきれいにする効果があるといわれています。