今年のゴールデンウィークは、観測以来はじめての全晴れだったそうで、4月の天候からは想像がつかないくらい気持ちが良かったです。さて5月というと、潮干狩りであさりや蛤といった貝類もありますが、今回は「かつお」をネタにお話をしたいと思います。「かつお」は一般に「鰹」という漢字を使いますが、堅魚、松魚、勝魚、烏帽子魚、頑魚などを当てることもあるそうです。
みなさんは「初鰹」「戻り鰹」なんて言葉を聞いたことはありますか?初鰹は、丁度春先から初夏にかけてその年に始めて水揚げされる鰹のことを指しますが、港によって時期は若干ずれます。漁獲高の高い高知県での「初鰹」を一般に初鰹としているようです。南の海で生まれた鰹が太平洋を三陸沖程度まで北上し、日本近海で水揚げされるわけですが、江戸時代には特に珍重し、「目には青葉 山時鳥(ほととぎす) 初松魚(かつお)」なんて俳句があったり「女房子供を質に出してでも食え」なんて言われたぐらいだそうです。秋ごろになると南下しはじめるのですが、そのとき獲れるものが「戻り鰹」と呼ばれやはり港によって時期が異なります。初鰹よりも脂が乗っていて、最近では初鰹よりも戻り鰹の方が美味しいとする方が多いようですが、それぞれに良さがあり、美味しく食べることができるのは間違いありません。すなわち鰹の旬は、春ごろと秋ごろの2回と言えます。
さて、そんな鰹は常に泳いでいないと呼吸ができずに死んでしまいます。つまり休むことなく一生泳ぎ続けるわけです。ちなみに泳ぐ距離は一生に100万キロ、約地球20周分くらいらしいです・・・そのため、継続して早く泳ぐためのエネルギーの素となるATP(アデノシン三リン酸)を多量に蓄えていて、死ぬと分解され、これがうまみ成分のイノシン酸になるわけですね。そんな鰹を使った簡単レシピ紹介します。
①・・・レタスは千切りにしておきます。
②・・・玉葱はできるだけ薄くスライスして氷水にさらしておきます。にんにくはスライス、万能ねぎは小口切りにしておきます。
今の時期は新玉葱なので辛味は少ないですが、薄くスライスして氷水にさらして辛味を取っておきます。
③・・・かつおは食べやすい大きさに切り、千切りしたレタスの上に並べます。にんにく、玉葱、万能ねぎの順にかつおの上にきれいに散らします。
④・・・最後にドレッシングをかければ完成です。
刺身でも食べれる、鮮度の良いかつおの場合には是非おすすめの一品です。
ちょっと鮮度が心配・・・という場合のためにもう一品紹介します。
①・・・少し鮮度が落ちたかつおをぶつ切りにして漬けダレに10?15分つけておく。
②・・・片栗粉(でんぷん)をまぶし、170℃程度に熱した油で1分程度揚げます。
③・・・170℃程度に熱した油で1分程度揚げます。
④・・・レタスの千切りを横に沿え、盛り付ければ出来上がりです。
✽かつおのたたき風サラダのドレッシングや、大根おろしとポン酢なんかも相性グッドですよ!
今回の鰹は初(上り)鰹、9月ごろには三陸沖から戻り鰹として帰ってきます。鰹の話はまだまだつきないので、戻り鰹のときにお話できればと思います。