4月といえば、大勢の方が期待と不安を胸に膨らませている時期ですよね、しかし今回の災害で、各方面で式典等の取り止めや、自粛が相次いでいるようですが、被災地においては1日も早い復興を願うばかりであります。前回、ストレスを軽減する効果が期待できる栄養素をクローズアップして紹介させてもらいましたが、こんな時期ですからなおさら参考にしていただけると幸いです。


今回は、ちょうど旬を迎える「あさり」を使った料理を紹介したいと思いますがその前にあさりのお話をしたいと思います。旬は春先と秋口の2回ありますが、海水温が関係しているらしく、水温の低い北海道では夏場に1度旬を迎えるそうです。


あさりに含まれる栄養素は、タウリンや鉄分、亜鉛などを豊富に含みます。タウリンは、コレステロールを下げ、抵抗力のある身体を作るのに役立つと言われていますし、滋養強壮にも効果があると言われています。また、あさりなどの貝類には、「コハク酸」と呼ばれる貝の旨味成分が含まれていますので、かつおや昆布とは違った味わいを感じることができます。


厳密にいうと旨味の種類ではなく、酢などの「有機酸」の一種になるのですが、あまり難しくてもいけませんので「貝の旨味」で良いでしょう。しかし、食を生業とする我々にとっては、注意しなくてはいけない食材のひとつでもあります。あさりなどの二枚貝は「ノロウィルス食中毒」の原因になりやすい食品ですので、取り扱う場合にはくれぐれも注意が必要です。

装飾画像

材料2人分

材料の画像

オリーブオイル

12g(大さじ1)

にんにく

1g

白身魚

2切れ(1切れ80g)

あさり(殻付)

5〜8粒

ドライトマト

4粒

お湯(トマトを戻す為)

100cc

白ワイン

30cc

タイム

適量

塩・こしょう

少々

イタリアンパセリ

適量

作り方

ドライトマトをお湯に浸す画像①・・・にんにくはみじん切りに、ドライトマトはお湯に浸しておきます。

フライパンでにんにくの香りを出す画像②・・・魚は塩こしょうを軽く振っておきます。
③・・・鍋にオリーブオイルを入れ、みじん切りにしたにんにくを加え、焦がさないように加熱する。

魚をソテーする画像④・・・にんにくの香りがしてきたら魚を皮目から焼き、良い焼き色がついたら裏返す。

材料を入れ魚を煮込む画像⑤・・・魚の脇にあさり、トマトの戻し汁、ワインを入れ、トマトはちぎりながら入れ、タイムも入れてふたをしてしばらく煮込みます。
⑥・・・あさりが開いたら、水分の味をみながら塩・こしょうで味を調え最後にイタリアンパセリを散らして出来上がり。



魚や貝から良い出汁が出て、トマトにはグルタミン酸が含まれていることから3種の旨味が存在しているわけです。ハーブやにんにくの香りも加わることで塩分を控えることができます。なんとなく難しそうなイメージがあるかもしれませんが、実は簡単なこの料理。一匹丸ごとのイメージが強いですが、切り身でも十分作れます。旬の白身の魚を上手に使って作ってみてくださいね。



武蔵野栄養専門学校 管理栄養士 宮屋敷忠信



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