朝晩共にすっかり涼しくなってきて、あの猛暑がうそのようにすっかりと秋めいてきました。今年は秋刀魚の漁獲量が例年よりも少ないようで、値段もかなり高かったですが、最近はだいぶ落ち着いてきたようで、秋刀魚好きの私もやっと食べることができそうです。
さて秋といえば、米の収穫時期なので新米が出回りますよね。そこで今回は米粉を使ったお菓子を紹介します。店頭では「米粉」という名前で販売されていることはあまりなく、「上新粉」という名前で販売されています。最近は、「製菓用米粉」などとしても販売されています。小麦粉の代替食材として使用する場合、ダマニなりにくく使いやすい反面、米の風味が口に残ったり、食感がパサついたりと、全く同じような状態にするには難しいこともあります。米粉というと、わりと最近注目されている食材のように思われがちですが、実は何年か前にも大手製パン業界あてに、米粉を使ったパンの商品開発および販売を、政策とし依頼したこともあったようですが、売れる商品としての開発が思うようにいかず、工場のラインの新規設置などの経費を考えた結果、利益を生むことが難しいようで、断念せざるをえなかったようです。したがって、個人店レベルでの販売が主になっているのが現状です。

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~シュー生地レシピ~

材料(大きさにもよりますが、店頭で売られている大きさなら4個分くらい。4人分の分量)

材料の画像

80cc

バター(無塩)

40g

卵(Mサイズ)

2個

これだけの材料でできちゃいます。

作り方

鍋に水とバターを入れて、ゆっくり加熱しバターを溶かす画像①・・・鍋に水とバターを入れて、ゆっくり加熱しバターを溶かします。

②・・・バターが完全に溶けたら、しっかり沸騰させます。

*バターが溶けるまでは沸騰しないように、火加減を調整してください。水分だけ蒸発してしまい、分量が変ってしまいます。

しっかり混ぜる画像③・・・沸騰したら火を止め、米粉を一気に加え入れます。すぐにしっかり混ぜて、ひとまとまりにします。

*この時点でダラっとのり状になっていたら失敗です。

ヘラで生地をすくい上げる画像④・・・まとまったところに溶き卵を少しずつ加え、ヘラで生地をすくい上げ、4~5秒数えて鍋に落ちるくらいの硬さまで伸ばしていきます。

*シュー生地作りの失敗の多くは、ここで卵を入れすぎて、生地が軟らかくなりすぎて、ふくらみが悪くなります。

袋に入れて丸く搾り出す画像⑤・・・適度の硬さになったら絞り袋に入れ、丸く搾り出します。

生地の表面に傷を付ける画像⑥・・・絞った生地の表面を、少しぬらしたスプーンの柄などで傷をつけて、膨らんだときに亀裂が入りやすいようにしてあげます。

180度のオーブンで焼く画像⑦・・・180℃のオーブンで、大きさによりますが、30~40分焼き、亀裂の焼き色と表面の焼き色に差がなくなったら焼き上がりです。

切り込みを入れ中まで冷ます画像⑧・・・少し冷めたら切り込みを入れて、中まで冷まします。

*お店のように仕上げる場合には、太い注射針のような器具でクリームを絞りいれます。

切り口を開いてクリームを入れて口を閉じます。細長く絞り、表面にコーティングチョコを塗ればエクレアにもなっちゃいます。米粉を小麦粉に変えてももちろんOKです。

~米粉のカスタードクリームレシピ~

材料の画像

卵黄

2個分

砂糖

40g

米粉

10g

牛乳

200cc

バニラエッセンス

少々

作り方

黄身と白身をわける画像①・・・卵の黄身と白身を分けます。

②・・・ボールに黄身、砂糖を入れ、白っぽくなるまでホイッパーを使ってしっかり混ぜます。白っぽくなったら米粉を入れ混ぜ合わせます。

牛乳を加える画像③・・・②のボールに、人肌程度に温めた牛乳を加えよく混ぜ、鍋に戻します。

焦がさないようにまぜる画像④・・・鍋底を焦がさないように、木べらではがすようにしながら加熱し、鍋底がしっかり見えるようになるまでとろみをつけます。

*たまに鍋を火から外すなどして、焦がさないようにしましょう。

⑤・・・とろみがついたら熱いうちに裏ごし、あら熱を取りバニラエッセンスを2~3滴入れ、よく混ぜればできあがり。

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お米は日本の大切な食文化のひとつです。
アイデア次第では色々な可能性を持っていると思います。

武蔵野栄養専門学校 管理栄養士 宮屋敷忠信



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