はじめに・・・

東日本巨大地震の被害に遭われた皆様に心よりお見舞い申し上げます。


就職、進学、転勤、移動などなど・・今までとは違う環境を迎える時期ですが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。環境の変化、生活のリズムの変化=ストレスを生じる。少し強引かもしれませんが、ストレスから体調を崩すことも少なくないと思います。そこで、今回はそんなストレスに関係のあるビタミンの紹介をしつつ、料理の紹介をしてみたいと思います。


皆さんは「パントテン酸」なんて言葉を聞いたことがあるでしょうか。「パントテン酸」の名前の由来は「どこにでもある、存在する」という意味のギリシャ語に由来するそうで、その名のとおり、いろいろな食べ物に含まれています。エネルギー産生に関与するほか、ストレスへの抵抗力をつけるために効果的なビタミンと言われています。人はストレスが生じると、副腎皮質ホルモンを作り血糖値を上げ、エネルギーを増大させて、ストレスに臨む体制をととのえるようです。その際、副腎の働きを強化し、副腎皮質ホルモンの産出を促すのがパントテン酸です。さらに、ビタミンB6や葉酸などとともに免疫力強化への働きも期待できます。腸内細菌によっても合成されるのですが、やはり食事からの補給も大切です。ただでさえ何かとストレスの多い現代ですから、からだの抵抗力を高め、丈夫なからだをつくるために、しっかり摂りたいビタミンです。


先ほどのべたとおり、どこにでもあるというぐらい存在するビタミンなのですが、今回は特に含有量が多いとされるレバーを使った料理を紹介したいと思います。

装飾画像

材料1人分

材料の画像

豚レバー

70g

白ワイン

15g

小麦粉

適量

キャベツ

50g

アスパラガス

30g

サラダ油

8g

玉ねぎ

20g

にんにく

1g

カレー粉

0.8g

コンソメスープ

70g

上白糖

8g

ケチャップ

5g

少々

作り方



下処理

レバーを流水にあてる画像レバーを流水にあて、血抜きをしておきましょう。(30分程度)牛乳に漬けておくのも良いですが、水でも大丈夫です。血抜きしたレバーを薄切りにして、白ワインを振っておきます。
アスパラガスは斜めにカットして、さっと茹でておきましょう。
キャベツはひと口大にカットしておきます。
玉ねぎはすりおろしておきましょう。

調理

小麦粉をまぶす画像①・・・ワインにつけたレバーをふき取り、小麦粉をまぶす。

レバーをソテーする画像②・・・鍋に油を熱してレバーをソテーする。
*あまり火が強いと焦げるので注意してください。
③・・・両面きれいに焼き色がついたらいったんレバーを取り出す。

仕上げ画像④・・・取り出した鍋にすりおろした玉ねぎ、カレー粉、スープ、上白糖、ケチャップを入れ軽く煮詰めます。
⑤・・・そこへレバーを戻しキャベツ、アスパラを加えさっとからませるように炒めたら塩で調味して出来上がり。



今回は春らしさを強調したいので、春キャベツを使用しました。キャベツといえば胃液の分泌の抑制や、胃の粘膜の新陳代謝を活発にし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍を治りやすくする効果も期待できますので、ストレスにはうってつけといえるでしょう。また、アスパラガスも春先から旬を迎える野菜ですし、以前にも紹介した疲労に対する抵抗力を高めるアスパラギン酸を含んでいるわけですから言うまでも無いですね。しかし、極端に偏った食事はよくないですので、他の食品もバランスよく摂取することは大切ですから間違った捕らえ方はしないでくださいね。

今現在食品の流通が大変な状況で、我々の業界としては一層困難な状況を迎えるのではないかと思いますが、間違った知識や情報には気をつけて、皆で協力しながら前へ進んで行きたいですね。



武蔵野栄養専門学校 管理栄養士 宮屋敷忠信



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