最近世間では、トマトに脂肪の燃焼を促す成分が存在することが発表されたちまちトマトの人気が上昇しました。確かに昔から「トマトが赤くなると医者が青くなる」なんて言葉があるくらい、健康にいい食材として昔から認識されている食材のひとつですのでそのような効果を持っていても納得できる気はします。しかしメディアで怖いのが、ある食品中のひとつの成分に着目し、それ以外の成分に関しての情報は無視している傾向がどうも強い感じがしてなりません。

トマトのイラスト画像

食品中に含まれる成分では、連続して摂取しない限り影響は無いと思います。これは悪いほうにも、良いほうにも言えることで、例えば前日に食べ過ぎたからといって、翌日急激に太ってしまうわけでもないですよね。偏った食生活を続けていくことで、健康といえない身体に変化していくわけです。したがって、身体に良かれと思っている成分を摂取しているつもりでも、それ以外の成分も含まれているわけですから、やはりバランスを考えて食事を摂ることが一番だと思います。勘違いしないで欲しいのですが、決してトマトを悪く言っているんではないですよ、トマトだけに頼るのではなく、食事のバランスが大切と言うことです。



さてお話は変わりますが、今年の冬は本当に寒いですね。どうやら私の勘違いではなかったようで安心?しました。 もともと寒いのは苦手ですが、てっきり自分が衰えたことの要因が大きいのかと思っていました・・・こんな寒い冬ですが、当然この時期に旬を迎えている食材もあるわけで、その中でもほうれん草について触れてみたいと思います。スーパーなどに季節を問わず販売している野菜のひとつですが、実は冬場に旬を迎えているんです。とは言っても、ほうれん草には「東洋種」「西洋種」、それらを配合した「交配種」に分けられます。西洋種は夏ごろに 交配種は年間を通して、そして東洋種が11月〜2月頃に旬を迎える種類になります。特徴として、根の部分が赤くなっているものが東洋種で、赤い部分には、骨の形成に重要な「マンガン」が豊富に含まれています。カロテンを多く含む緑黄色野菜の代表格で、ビタミンCや鉄分、葉酸なども豊富に含みます。しかし「シュウ酸」と呼ばれるアクの一種を含むので軽く下茹でをして、水にさらしてから使用するほうが良いでしょう。

装飾画像

今回はそんなほうれん草を使った、パンを作ってみたいと思います。



パン生地材料(4個分)

材料の画像

強力粉(A)

150g

上白糖(A)

10g

食塩(A)

1g

脱脂粉乳(A)

3g

ドライイースト(A)

4g

水(B)

50g

卵(B)

25g

ほうれん草(B)

20g

無塩バター

12g

ベシャメルソース

バター

6g

薄力粉

6g

牛乳

150g

コンソメ

1g

1g

こしょう

0.03g

具材

サラダ油

3g

玉ねぎ

30g

にんじん

20g

ベーコン

18g(1枚)

作り方

(B)の用意をしましょう。

茹でたほうれん草をミキサーにかけた画像①・・・分量のほうれん草を茹で、冷水にとり軽く絞ります。
②・・・①と分量の水を合わせてミキサーにかけます。
③・・・ミキサーにかけた②の計量をし、70gに達していない場合水を足して70gにしましょう。
④・・・③に分量の卵を加えます。


生地を作りましょう。

材料の画像①・・・(A)をふるいにかけながらボールに入れます。
②・・・①のボールにイーストを加え、手で軽く混ぜます。


(B)を加える画像③・・・ボールの中の材料の中心を少しくぼませて、(B)を一気に加えて、ボール中でひとまとまりになるまでしっかり混ぜ合わせます。


材料を捏ねる画像④・・・ひとまとまりになったら台の上に出して、ダマがなくなるようにしっかり捏ねましょう。


バターを加え捏ねる画像⑤・・・ダマがなくなってきたら、分量のバターを加えてさらに捏ねます。


丸める画像⑥・・・バターが馴染み、表面が滑らかになって手につかなくなってきたら、

1次発酵させる画像丸めてボールに戻しラップをして、35〜40℃で30分1次発酵させます。


ベシャメルソースを作りましょう。

ベシャメルソースをつくる1画像①・・・レンジにかけれる容器で分量のバターを溶かし、薄力粉とよく混ぜます。


ベシャメルソースをつくる2画像②・・・①に分量の牛乳を加え、軽く混ぜてラップをして、レンジに1分かけます。


ベシャメルソースをつくる3画像③・・・1分経ったら取り出し、よく混ぜラップをしてさらに1分レンジにかけます。
この作業を4回繰り返して出来上がりです。

*器も熱くなっていますし、ラップをはがすときに蒸気で火傷しないように注意してください。


具材の画像④・・・具材の玉ねぎ、にんじんをみじん切りに、ベーコンは細かくカットしておきます。


具材を炒める画像⑤・・・鍋にサラダ油を入れ、玉ねぎ、にんじん、ベーコンの順で炒め、玉ねぎに透明感が出てきたら、出来上がったベシャメルソースを入れて、コンソメ、塩、こしょうで味をつければ出来上がりです。冷ましておきましょう。


生地を丸める画像⑥・・・1次発酵が終わった生地を分割し、

生地をのばす画像丸めて伸ばし

具材を包む1画像⑤の具材を包みましょう。

具材を包む2画像

2次発酵にかける画像合わせ目を下にしてラップをし、35〜40℃で30分2次発酵にかけます。


オーブンで焼く画像⑦・・・2次発酵が終わったら、オーブン190℃で10分程度焼いて出来上がりです。




ポパイなんて最近の若い人はわからないかもしれませんね。
ポパイというマンガの主人公が、栄養価の高いほうれん草を食べて強くなるというベタな内容のマンガです。確か缶詰加工会社のPR用マンガだった気がしますが・・・市販の菓子パンなどと違い日持ちはしませんが、作りたてのパンの美味しさはなんとも言えません。是非お試しください。



武蔵野栄養専門学校 管理栄養士 宮屋敷忠信



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